薔薇と白鳥な日々は永遠に。
薔薇と白鳥大阪千穐楽から約2週間。
時が経つのは物凄く早い。あと1週間後にはJUMPのライブツアー当落。今日で薔薇と白鳥ホームページも閉鎖されてしまう。名残惜しすぎるけど私もそろそろ思い出を宝箱に入れようかな!!!
薔薇と白鳥をざっとネタバレすると、カトリック弾圧が強化されている時代に頭角を表したのは田舎から出てきたウィリアムシェイクスピア。当時既に人気劇作家だったクリストファーマーロウがウィルの指導をすることになる。ウィルはマーロウの台本を読み衝撃を受け、全て吸収していく。一方でマーロウはウィルの書いた台本を読み、彼の才能をいち早く察知する。
諜報員のフライザーからウィルが何者なのか探れと言われたマーロウはウィルがカトリックであることを知る。そして、ローズ座でのストレインジ卿暗殺計画にウィルが関わっていることを耳にする。計画が実行されればウィルの劇作家としての人生は終わることを悟ったマーロウはウィルを説得しに行く。
カトリックの仲間達に娼婦のジョーンを人質とされ計画を実行するしかないと嘆くウィル。自分の命と引き換えにマーロウはウィルの計画を中止させ、最後はフライザーに暗殺される。
*マーロウとウィル*
この2人エモすぎる。。
エモいという言葉で簡単に片付けられないのは分かってるけど本当にエモい。
最初は大学にも通ったことのない、どこの馬の骨か分からないウィルに対して疑問しか持ってなかったマーロウ。誰とも合わなかった変わり者の彼と上手く付き合い、慕っていたウィル。ウィルはマーロウの台詞の書き方に美を見いだし尊敬していた。
そしてマーロウも、ウィルの書いた台本を読んだ事によって彼の才能を舞台序盤で自覚してきている。「新人でもましてや弟子でもなんでもない!ライバルだ!!」ってね。
お互い尊敬し合ってる!!相思相愛じゃねぇか!!!!!っっくそ!!!
でもそれも娼婦のジョーンと話してるだけでウィルには伝えないんだよね。
ようやくそれをウィル本人に伝えるのは作品終盤、マーロウがウィルを説得するシーン。
「二度と言わないからよーく聞けよ!!!」
「お前には…俺を超える才能がある!!!」
私が一番好きな台詞。
歳や経歴が下の人を尊敬したり良い所を認めるのは勇気のいることできっと認めたくない所もあったんだろう。マーロウは自分のプライドを捨ててまでもウィルに伝えた。
そして、
「書いて書いて書きまくれ!!その書いた台本は全て、お前が生きたという証拠になる!!」
私の一番好きな台詞パート2。
いや、もう全部好きだからこのシーンまるっと好きだから許して欲しい。
もう無理だと泣きじゃくっているウィルを「筋書きはここに入っている」って頭指しながらマーロウが言うの。
最後にウィル向かって「じゃあな。」って言いながら微笑んで走っていくんだ。マーロウ…行かないで…って思いながらいつも見ていた。
スイスに逃亡しようとするマーロウは途中でフライザーに見つかり暗殺されてしまいます。フライザーに見つかるなんて分かりきったことだったんだろうに。死ぬ事を覚悟してウィルを説得する1個前のシーンでネッドにエドワード二世の台本も託してるし。
「お金が無いならスイスにでも夜逃げすれば?」とジョーンに提案されたマーロウは「なんか面白くなさそうだし」という理由で断っていた。
でもウィルを救うためにマーロウは計画を邪魔してスイスに逃げる選択肢を選ぶ。
ウィルのためなら何でもしちゃうのマーロウさん。
え、マーロウ半端ないって!!!そんなんできへんやん!?!?普通!!!!
はい。失敬。
それくらい、自分の命よりもウィルの劇作家としてのその後を見てみたかったんだなって。
でも実際、このふたりはここまでの仲ではない。現実世界では。悲しい。マーロウとウィルが一緒にお酒を飲んだことも修羅場を欲するウィルを逃げながら注意するマーロウも全部いない。
まだ研究が途中らしいけど、2人が出会ってこの薔薇と白鳥のような関係であったらと思うと
心がぎゅっとなる。
*マーロウとジョーン*
本当はこのふたりを先に書きたかった。
マーロウと娼婦のジョーン。
ジョーンは実際娼婦のフリをしているだけで娼婦街に住んでいる女性。マーロウはジョーンの家に居候している。自由奔放なマーロウの良き理解者であるジョーンはマーロウに好意を持っている。でもマーロウはホモだからジョーンとはそういう関係にはならない。
ジョーンがマーロウに教えて貰ったというお皿の割れ目の話があったなぁ。
私たちは割れたお皿の片割れでお皿の割れ目がピッタリ合う人を探している、その割れ目が合わないから男女はくっついたり離れたりを繰り返す。ジョーンはこの話をウィルに「私たち(ジョーンとマーロウ)は割れ目を合わそうともしていない、だから楽なのよ」と言う。
は〜〜〜せつねぇ。ジョーン姉さん切ねぇっす。ジョーンはマーロウの事を分かっているしマーロウも全てをさらけ出せる唯一の存在なのに。このシーンはジョーン目線でのマーロウについての想いが表れていたシーンだった。
その3年後にはジョーンは人気舞台俳優のネッドと結婚してしまうし。マーロウはそれを知っているけどジョーンに対して見つめるだけで何も言わない。スギルセツナ。
唯一マーロウのジョーンへの想いが明確になるセリフがウィルを説得する終盤シーン。
「ジョーンはネッドと運命を共にするってさ、妬けるだろ?」
妬けるよなぁ、マーロウ。ジョーンはマーロウのことをネッド以上に大事にしてたよ?気づいてる?どいつもこいつも切ないな〜。
ジョーン役の町田マリーさんの演技が凄くて。声だけで人ってこんなに色っぽくなれるんだ、凄いって語彙力皆無で申し訳ないけど舞台初心者の私はとても感動しました。
*マーロウとフライザー*
はい!!!やってまいりました!マーロウとフライザー!!!!
マーロウを語るなら絶対に出てくる男、諜報員フライザー。 私はこの舞台を通してフライザー担になりつつある、、
マーロウは20ポンドのお金が必要で、諜報員のマーロウにお金を貸してほしいっていうんだけどその代わりに2つの仕事を要求される。
(因みに20ポンドって相当な額なんだなぁ…って思いながら見てたけど調べてみると日本円で3000円なんですよ…やっすいなぁ…まぁ16世紀のお話だからお金の価値は違うか…)
1つはウィルが書く台本の題材を調べること、2つ目は追って連絡すると言う。
「今夜どこにいるかなんてわかんないよ!」ってマーロウが言うと
「ははは…分かるさ」って言うフライザーさん。
こういうやり取り結構多くてマーロウがもう会わないって言ってるのにまた会うさって言ってくるフライザーだったり、マーロウのこと待ち伏せしてたり………好きなの?
物語的には人を殺すことを厭わないフライザーは最後に計画を邪魔するマーロウを暗殺するんだけど。
見ていくうちにフライザーはどんだけマーロウのことが好きなんだよ!!ってなります。
3年間マーロウは世間から姿を消してジョーンもウィルも行く末を知らなかった間もフライザーはマーロウに会ってるし。
1番最後マーロウの死に顔を見たのもフライザーただ1人な訳で。
恐るべし、マーロウ強火担のフライザー。
武田真治さんの「マーーーーーロウ」って低めの声でいうセリフがとっても好きでした。
主なキャラクターで振り返ってきたけどその他でもB作さんの高笑いは日に日に増していくしジャック・ケントとマーロウのアクションは激しくなっていくしジョーンにビンタされるネッドとか鹿野さんの色んな役とかアドリブはだんだんエスカレートしていったし。なにせ薔薇と白鳥カンパニーの皆さんの仲の良さが溢れてきた舞台だった。回を重ねる度に心地よいものになってたな〜。
*光くんと雄也*
舞台開幕前の雑誌インタビューから初舞台ということから雄也が光くんのことを物凄く慕っていることが色んな発言から伝わってきてた。
舞台の先輩である光くん、初舞台に望む雄也。
そんな2人の関係は本当にマーロウとウィルのようだった。
正直いうと眩しくて羨ましくてたまらなかった。雄也の気持ちよくスっと入ってくる声と表現の豊かさ、初舞台とは思えない声量。
舞台、楽しいんだろうなぁ。って思いながらずっと見てた。舞台期間序盤ずっと羨ましくて悔しくて悔しくて。誰に言われた訳でもないのに勝手に悔しがってた。
舞台を見終わった今。千穐楽で見た雄也の涙はとても熱いものがあった。雄也だからウィルはあんなにも愛されるキャラクターだったんだなと思いました!!!!素晴らしかった!!!
また雄也の舞台のお芝居を見れますように。
*マーロウと光くん*
最後。私が今1番光くんに質問したいこと。
「薔薇と白鳥再キャスティングされるとしたら光くんはどの役をやりますか?」
答えなんて返ってこないけど、光くんはなんて答えるかな。ウィルやりたいかな、フライザーかな。いいや、ジャック・ケントっていうかな。
きっと、マーロウまたやるんだろうな。
難しいと思うからと言って選んだクリストファーマーロウ役。最初は、乱暴で自由奔放なマーロウは光くんとは似ても似つかないと思っていた。
でも大事な事は言わないところ、自分は二の次で人の為ならどんなことでもやってしまうところ、お芝居が大好きなところ。
君たち同類だね。
1番悔しかったであろう5月30日のマーロウ命日公演を私は見ていないけど。矯正バキバキって取ったんだね。ひかぺでも綴っていたけどそれだけ悔しかったんだね。
でも、明らかにそれ以前と以降の公演はマーロウが全然違っていて。色んなことを乗り越えて変化を加えて、ただひたすら重いと感じた5月28日のマーロウから、軽やかに可愛らしい、洗練されたマーロウになっていっていました。
途中で可愛らしすぎて心配になるほどコミカルな薔薇と白鳥になっていっていました。
7月1日の千穐楽では私が舞台期間序盤に感じていた悔しさと不安はどこかに消え去っていたよ。
光くんのおかげでマーロウを知ることが出来たよ。
「マーロウを演じるのではなく自分がマーロウだと思った。」
「最初のそのつもりだったのにくそ!!っていうセリフから気づいたら最後の高木にいうセリフ、じゃあなって言うところになってるくらい夢中になってた。」
好きなことにのめり込んでいく光くんが大好きだ。
あと、印象に残っているのは5月28日のカーテンコールの姿。雄也は満面の笑みでやりきった!!!という表情でニコニコしていたし、愛されオーラ全開だった。
対象的な光くんの真っ直ぐ強い視線を客席に向ける姿。私はあの表情を一生忘れない。忘れたくない。
座長 八乙女光 の姿を初めてみた瞬間だった。
さぁそろそろ閉じようかな。長かったな。いや、あっという間だったな。悔いなし。
クリストファーマーロウ大好きだ。
ありがとうマーロウ。
薔薇と白鳥大好きだ。
2018年の夏の始まりを素敵な公演で駆け巡ったことは大切な思い出だ。
やっぱり寂しいな。最後だと思うから寂しいんだ。
また光くんが舞台に立つ姿を心から
願っています。
最後は千穐楽の光くんの挨拶でしめよう。
薔薇とー!!!!!!
白鳥ー!!!!!!!!!!